東洋医学では、耳にはたくさんのツボが集まっていると言われています。これらのツボを押す、または針をさして、筋肉の緊張を緩和し、耳の中の血行を良くすれば、数回の治療で治ることがあります。原因が肩こりやストレスの場合には、とくに効果があるようです。
ツボとしては、耳の内側、こめかみの下に縦に3つ並ぶ「耳門」「聴宮」「聴会」、耳のてっぺんにある「角孫」、耳たぶの中心、耳の後ろから後頭部にかけて3つ並ぶ「完骨」「風池」「天柱」が代表的です。耳鳴りや突発性難聴では、原因にかかわらず症状として、耳周りの筋肉がカチカチに凝っている場合が多く、血行も悪くなっているようです。そのため、ツボを刺激することで、たとえ完全には治らなくても、症状を軽減したり楽にできる場合があります。
耳鳴りの原因がわからない場合、漢方薬が効く人も多いと言われています。明らかな貧血の場合や、血液データ上では貧血ではなくても漢方医学的に血液がうまく働かない「貧血様の状態=血虚」の場合、また老化にともなっておこる「体力を消耗してのぼせやすい体質=陰虚、腎虚」にも漢方薬が用いられます。
耳鳴りに効く代表的な漢方薬としては、日本で手に入る有名なものに、文字通りの名前がついた「耳鳴丸(ジメイガン)」という薬があります。漢方でも耳鳴りを完全に治すのは難しいのですが、症状の進行や悪化を遅らせるためには効果を発揮するようで、『音があまり気にならなくなり、寝られるようになった』という話もよく聞きます。いずれにしても、東洋医学は病気の原因を調べてその部位に対応するものではなく、血液の質や流れをよくして身体全体を改善させてゆくという考え方。そのため、漢方薬を服用して、製品の効能に書かれていない症状にも効いたということがよくあります。体質改善の目的で、専門家に漢方薬を調合してもらうのもいい方法かもしれません。